2009年12月25日金曜日

トム&ジェリー 

ジェリーが大人になった頃トムはもうこの世にいませんでした。
トムは自分の命の終わりがすぐ傍まで来ているのを知ったとき、
こっそりジェリーの前から姿を消しました。

ジェリーの前で弱って涙もろくなった自分を見せたくなかったのです。
トムはジェリーの心の中ではずっと喧嘩相手として生きつづけたかったのです。

トムがいなくなったのに気づいたときジェリーは悲しみはしませんでしたが、
退屈になるなと思いました。トムとの喧嘩は最高にスリルのあるゲームでしたから。

胸の奥が不思議にチクチクはするのですが、
それが何なのか、ジェリーにはよくはわかりませんでした。

トムの願い通り、ジェリーの心の中でトムはいつまでも仲の悪い喧嘩相手でした。
そんなある日ジェリーの前に一匹の猫が現れました。トムよりのろまで体も小さい猫です。

喧嘩相手のトムがいなくなって寂しかったジェリーは、
今度はこの猫を喧嘩相手にしようと考えました。

そこでジェリーは、穴のあいた三角チーズが仕掛けられたねずみ取りを利用して、
その猫に罠をかけることにしました。
いつもトムにしていたように。
ジェリーは物陰に隠れて、
ねずみを求めて猫がねずみ取りの近くに来るのを待っていました。
そして思惑通り猫が罠に向かって近づいてきます。

ジェリーはしめしめと思いました。
いつものように、自分がねずみ取りにひっかかるふりをして、
逆に猫をねずみ取りにかけてやるんだ。
うふふ。

手か尻尾を挟んだ猫の飛び上がる姿が頭に浮かび愉快です。
でも、その猫はトムではありません。

猫はチーズの近くまで来たとき、
ジェリーが出てくるより早く美味しそうなねずみの匂いに気づき、
目にもとまらぬ速さで隠れていたジェリーに襲いかかってきました。
ジェリーはいつもトムから逃げていたように逃げましたが、

トムよりのろまなはずの猫にすぐに追いつかれてしまい、
体をガブリと噛まれました。
ジェリーも噛みつき返しましたが、
トムより体が小さいはずの猫は平気です。

血まみれのジェリーは薄れ行く意識の中で、
本当は鼠が猫と喧嘩して勝てるわけがないことと、
いつもトムはジェリーに「してやられた」ふりをして、
わざとジェリーを捕まえないでいたことを、
そのとき始めて知ったのです。

トムの大きな優しさと友情に気づいたのです。

そしてトムがいなくなった時の
胸の奥のチクチクの正体にも気づきました。
かけがえのない友を無くした悲しみでした。

ジェリーの魂が体を抜けた時、
空の上には優しく微笑みジェリーを待っているトムがいました。

「また喧嘩ができるね」
「のぞむところさ、今度こそは捕まえてやるぞ」

2009年12月21日月曜日

還暦を迎えた母

786 おさかなくわえた名無しさん 2007/01/29(月) 00:39:04 ID:Qg9+Mz9u
還暦を迎えた母に誕生日おめでとうメールを送った返信。

件名:ありがとう
本文:ついに60代になってしまいました。
思い返せば、30代は小さなあなた方を夢中で見つめていました。
40代は、若々しく成長していくあなた方に見とれていました。
50代は頼もしく輝いていくあなた方に目を奪われていました。
あなた方がみんな素敵な伴侶を見つけ、巣立って行ってから迎えた60代は
20代の頃に戻ってもう一度お父さんと見つめ合おうと思います。


うっかり感動してしまった。

2009年12月19日土曜日

祖母の手紙

彼との結婚を私(25歳)の父と母は猛反対していました。
彼は昔両親を亡くして、祖父母に育てられていました。
そして4年前祖父が亡くなり、彼は32歳になる今まで84歳の祖母と二人暮しでした。
それが反対の理由でした。
「何も結婚してすぐに介護が目の前にあるような結婚をする事はない」と。
結婚を申し込みにきた彼と彼の祖母ににもそう言い放ったんです。
その2日後でした。
彼の祖母が置手紙を残していなくなりました。
仕事から帰った彼からの電話で、私達は必死で探しました。
探して探して探して
空が明るくなりかけた頃、彼の祖父の眠るお墓の前に座りこんでいる祖母を見つけました。
歳も歳だったので衰弱し、そのまま即入院になりました。
その事がきっかけで、私の両親も私達の結婚を許してくれ
結婚式はせず、すぐに籍だけをいれました。
もう10年近く前の話です。
祖母は入院後1ヶ月ほどで亡くなりました。
その時の手紙です。

●●へ(彼の名前)

ばあちゃんは本当に貴方がかわいかった。
貴方のお父さんとお母さんが死んだ時
私のこの先の人生は貴方の為に使っていこうと心に誓いました。
ばあちゃんは年であるしお金もない
何も何も持ってはおりません。
貴方への愛情だけです。
そして貴方はばあちゃんの事をとてもとても大切にしてくれた
とてもとても良い子に育ってくれました
そして人生の伴侶となるべき相手を見付けました。
でもばあちゃんがそれをじゃましているんだね。
幸せになってください。
ばあちゃんは貴方を育てる事が出来た事がとてもうれしいです。
とてもとても幸せでした。
妙子ちゃん(私)と、どうかどうか幸せになってください。

コンビニ強盗

何年か前、俺の親戚の叔父家族がやってるコンビニにも
客が居るときに強盗入ったことがある。ちょうど叔父がレジ番やってた時。

買い物を精算するふりをして、果物ナイフを向けられたらしいんだが、
叔父はすぐそばに新聞紙を筒状に丸めて、ガムテープでグルグル巻いて止めたものを常備してたんで、
即座にそれをひっつかんでレジ台を強烈に一発「バンっ!」って叩いて、>>1の人と同じようなことを大声で叫んだらしい。

んで強盗に「んな金あるわけねぇ!」と威嚇してる流れで、いかに自分たちフランチャイズ・オーナーの取り分が少ないか、
本部に搾取されてるか、いかに自分たち家族が倹約に倹約を重ねて細々と生活しているかをぶちまけるというか愚痴が入り出したら、
叔父は涙ながらになっちゃって、最後は強盗に遭った恐怖とかどうでもよくなって、
厳しいコンビニオーナーの生活がこんなに苦しいのに、さらに強盗かよみたいな状況に情けなくなって号泣。

犯人も生活苦だったらしく、もらい泣きしながら「申しわけありません」と深謝して、叔父に頼んで警察呼んでもらったそうな。
犯人逮捕まで店内に居た人たちも事情聴取とかされたそうだけど、叔父の話を聞いたことで、
みんな結構大量に買い物をしてくれたらしい。

犯人のほうはとりあえず未遂ってことと自首と同じってことと、何の縁か叔父が所轄の担当さんに何度か電話したり手紙で
「彼は立ち直れるから、刑務所には送らないでやってくれ」って頼んであげたこともあってか、
犯人は執行猶予と保護観察付きの判決もらって社会復帰。
釈放の足で叔父の店にやってきて深々と謝罪し、担当さんから聞かされた叔父の嘆願のことに感謝したそうな。

叔父は、その元犯人にうちでバイトしないかって声かけたけど、かれは感謝した上で断って、
自力で更生するって約束して実家のほうに身を寄せたらしい。
で、何年かして彼がまた叔父を「私のこと覚えてますか?」と訪ねてきた。
郷里で小さいカレー屋だかを起こして、なんとかやってるらしい。今でも彼から毎年、歳暮中元と年賀状は届くそうだ。
叔父の家族では、「こんなことって本当にあるんだねぇ」って、今でも話すらしい。

以上、まるで「深イイ話し」みたいに出来すぎた話しだけど、ぜんぶ俺が今日作った創作話しです。

2009年12月17日木曜日

お地蔵さん

69:名無しさん@十周年2009/12/16(水) 21:53:41 ID:UtpwrUld0 (1)
近所にでかい桜があって、うちの土地の前が通り道。
毎年花見帰りの奴らがうちにゴミを捨てていくから、今年からちっちゃいお地蔵さんを置いてみた。

ゴミが綺麗さっぱりなくなった。
子供が拝むからか、何人か外国人観光客が行き帰りに拝んでいた。
週の頭には、誰がしてくれたのか、赤いちゃんちゃんこが着せてあった。
それからは、お願い事の名刺がお地蔵さんの前に置かれるようになった。
とうとう今日は近所のおばあちゃんがお花をお供え。

2000円のお地蔵さんが、俺の知らない間にどんどん出世していっている。
悔しいから、お地蔵さんの待機場所を雨よけのトタン屋根から
木造のインチキお社に改造してやった。

2009年12月16日水曜日

カーチャン

J( 'ー`)し たけしへげんきですか。いまめーるしてます

(`Д)   うるさい死ね メールすんな殺すぞ

J( 'ー`)し ごめんね。おかあさんはじめてめーるしたから、ごめんね

(`Д)   うるさいくたばれ、メールすんな

J( 'ー`)し お金ふりこんでおきました。たいせつにつかってね 食事はしていますか?

(`Д)   死ねくそ女

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
            o
__        ゚ 
 母 |
 の |
 墓 |  ∴  ('A`)カーチャン..........
──┐ ∀  << )
500 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿

2009年12月15日火曜日

炊き込みご飯

俺は小学生の頃に母の作った炊き込みご飯が大好物だった。
特にそれを口に出して言った事は無かったけど母は判っていて
誕生日や何かの記念日には我が家の夕食は必ず炊き込みご飯だった。

高校生位になるとさすがに「又かよっ!」と思う様になっていたのだが
家を離れるようになっても、たまに実家に帰ると待っていたのは母の
「炊き込みご飯作ったよ。沢山食べなさい」の言葉だった・・・

会社に電話が来て慌てて向かった病室には既に近くの親戚が集まっていた。
モルヒネを打たれ意識の無い母の手を握り締めると母の口が動いた。
何かを俺に言いたそうだった。母の口元に耳を近づけると
「炊きこ・・・たよ。たくさ・・・・さい」と消え入りそうな声で言っていた。
それが最後の言葉だった。

「ママの作ったスパゲッティー大好き!」口の周りを赤くして
スパゲッティーを食べる娘とそれを幸せそうな目で見つめる妻を見る度に
母の炊き込みご飯が食べたくなる

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