何年か前、俺の親戚の叔父家族がやってるコンビニにも
客が居るときに強盗入ったことがある。ちょうど叔父がレジ番やってた時。
買い物を精算するふりをして、果物ナイフを向けられたらしいんだが、
叔父はすぐそばに新聞紙を筒状に丸めて、ガムテープでグルグル巻いて止めたものを常備してたんで、
即座にそれをひっつかんでレジ台を強烈に一発「バンっ!」って叩いて、>>1の人と同じようなことを大声で叫んだらしい。
んで強盗に「んな金あるわけねぇ!」と威嚇してる流れで、いかに自分たちフランチャイズ・オーナーの取り分が少ないか、
本部に搾取されてるか、いかに自分たち家族が倹約に倹約を重ねて細々と生活しているかをぶちまけるというか愚痴が入り出したら、
叔父は涙ながらになっちゃって、最後は強盗に遭った恐怖とかどうでもよくなって、
厳しいコンビニオーナーの生活がこんなに苦しいのに、さらに強盗かよみたいな状況に情けなくなって号泣。
犯人も生活苦だったらしく、もらい泣きしながら「申しわけありません」と深謝して、叔父に頼んで警察呼んでもらったそうな。
犯人逮捕まで店内に居た人たちも事情聴取とかされたそうだけど、叔父の話を聞いたことで、
みんな結構大量に買い物をしてくれたらしい。
犯人のほうはとりあえず未遂ってことと自首と同じってことと、何の縁か叔父が所轄の担当さんに何度か電話したり手紙で
「彼は立ち直れるから、刑務所には送らないでやってくれ」って頼んであげたこともあってか、
犯人は執行猶予と保護観察付きの判決もらって社会復帰。
釈放の足で叔父の店にやってきて深々と謝罪し、担当さんから聞かされた叔父の嘆願のことに感謝したそうな。
叔父は、その元犯人にうちでバイトしないかって声かけたけど、かれは感謝した上で断って、
自力で更生するって約束して実家のほうに身を寄せたらしい。
で、何年かして彼がまた叔父を「私のこと覚えてますか?」と訪ねてきた。
郷里で小さいカレー屋だかを起こして、なんとかやってるらしい。今でも彼から毎年、歳暮中元と年賀状は届くそうだ。
叔父の家族では、「こんなことって本当にあるんだねぇ」って、今でも話すらしい。
以上、まるで「深イイ話し」みたいに出来すぎた話しだけど、ぜんぶ俺が今日作った創作話しです。